2011年11月23日水曜日

放射線の「ゆらぎ」

放射性物質が出す放射線には「ゆらぎ」があります。

これは、核種が壊変(簡単に言えば、別のものに変わる)する時に放射線を出すのですが、一定間隔でこの事象が起きるわけでなく、ばらばらに起きるわけです。

それに加えて、線量計にこの放射線が入ってくると、カウントするわけで、「正確な値」というものを表現するには、ある程度の時間をかけてあげなければならないわけです。

統計学的には、ポアソン分布とかガウス分布という難しいコトバになってしまうのですが・・・

分かり易く言えば・・・確率論ですから、パチンコとかの当たり方と似てるかも知れません。


3次元グラフ表示


うちのガイガーカウンターからXBeeという無線モジュールで値を飛ばして、パソコンでリアルタイムに表示した図なんですが、この場合はガイガーカウンター側の時定数は120秒で、通信間隔は2秒に設定した状態です。あえて、μSvで表現してあります。
横軸はポイント数にしてあるのですが、この場合は2秒間隔で300ポイントですから、600秒(10分)程度の測定です。

左の方は通常時の線量で、ほぼ0.06μSvで、1μSv程度の線源を置いて測定してみると、プラスマイナス0.1μSvの差が不定期に訪れます。

ガイガーカウンター側の時定数を半分に設定すると、反応は良いのですが、この「ゆらぎ」が大きくなります。

という事で、放射線自体に「ゆらぎ」があって、尚且つ、計測器の設定でも「ゆらぎ」がある為、この事を理解して値を読まなくてはいけない というのが難しいんですね。

と言っても、グラフを見れば数値を読むというより、「高いのか低いのか」の判断は意外と容易です。



このグラフは通常の折れ線で、比較的低線量のものを計測した時のものです。
見難いですが、通常の線量から上がっている事はわかります。
カウンター上は0.14くらいから0.19くらいので間で数値が変化するのですが、グラフ化するとこんな感じになります。

GM管で低線量を測るのは難しいと言われていますが、データを集計してやれば、ある程度の把握は出来ると思います。


まぁ、「0.06から0.08に上がった!」と言って、大騒ぎする人は今は居ないと思いますが・・・



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