2012年9月19日水曜日

μSv値とベクレル値の不思議

こちらも大変ご無沙汰しています。

現在、シンチレーターを使った測定器にも手を付けてまして、日常業務と期末に追われながら、パソコンを見ると気持ち悪くなってしまいます。w


シンチレーター方式(というのもおかしな表現ですが)の面白いところは、放射線のエネルギーが見れるところです。


浜ホトさんのモジュールで福島某所の土壌を計測した、「スペクトル」です。

調整していないので、ピークずれしてますが、セシウム134とセシウム137のところに山ができています。

まぁ、スペクトルを見れば、原発事故以来の人工的な放射性物質が含まれているか否かは、わかりますね。


では、これはどうでしょう。

放射線のスペクトルでは、画面の左から右にいくほど、エネルギーが強くなります。

縦方向は、各エネルギーに対応したカウント数の累計になります。

下の画面は「ラジウム系」のものを計測した画面です。

μSv値は、外部被ばくを表現する単位ですが、放射線はエネルギーが強いほど、身体に影響を与えます。

GM管では、核種は分かりませんが、数えられるものは全て数えて、係数でμSv値として表現します。

シンチレーター方式も同じなんですが、エネルギーの範囲を絞ると、極端にμSv値は下がります。

因みに安いエス○テーさんのものには、シンチレーターは無く、PINフォトダイオードというものを使って、カウントしているだけなので、ある意味GM管方式と変わらないです。

「エネルギー補償」というコトバを良く聞きますが、どのエネルギーを基準にすれば良いのでしょうか・・・

0.5MeV基準と1.0MeVでは、随分異なってきます。

  頭が痛くなってきますね!

要するに、何を基準に「μSv」とするか、未だにはっきりしないわけです。
たぶん誰も明確に書いてないんじゃないかと・・・


さて、「ベクレル値」に関してですが、100Bq/Kg と言っても、「何が100Bq/Kgなのか」となり、世の中では、原発由来の放射性セシウムをさしているわけです。

  が、

考えてみれば、「ラジウム」も「トリウム」も食べたらダメですよね!

そんなもん、前からあるから、無視しろよ! という意見もあります。

でも、分かっちゃったから、無視できないじゃないですか。毒キノコと同じです。w

という事で、ある意味GM管で全部の放射線を計測して(K-40は除く)ベクレル値を出した方が自然に思えてきてしまうわけです。


と思いながらも、世の中は「セシウムが分かればよし」なので、とりあえずセシウムだけを抽出してみますけど。


   何か、納得できないモヤモヤっとした感はあります・・・

2012年8月31日金曜日

福島のお米が出荷へ・・・

ついに福島のお米が出荷されますね。

何でも人気はNo.1だとか・・・

スーパーとかの個人相手ではないらしいので、外食系、学校給食系でしょうか。

二本松のベルトコンベア式の検査機のニュースを見ましたが、あの速度で検査できているのかちょっと疑問です。

190台も導入したらしいですが、しっかり遮蔽されているわけでもない状態で100Bq/Kgが計測できるんでしょうか。

バックグランド自体も、通常より高いところで計測していると思われますし。

米が30Kgですから、約30倍の時間で測定可能としても、???という感じです。

TVで見てた時は、「10」とか表示されてましたけど、これは1Kgあたりでしょうかね。

動画を探してみましたが、全部見れなくなっていました。意味不明です。


新米の出荷ですから、農家の方々は「早く出荷したい」と思われるでしょうが、ここは慎重にやってもらいたいものです。

もし、出荷後に「実害」というかたちで報道されたら、「風評被害」では済みません。

「生産者側」も「消費者側」も、ここは一旦慎重にならねばならんと思うわけです。


福島県内では、西日本産のお米がバカ売れしているらしいのですが、これまたおかしな現象です。

今後を見守りたいと思います。

2012年8月28日火曜日

青森のマダラから132.7ベクレル

予想はしていましたが、また微妙な規制値超えです。

福島県沖の海洋汚染の情報は少ないので、魚に関しては要注意なんですが、加工食品になったらどうなってしまうんでしょうか?

「ちくわ」とか「かまぼこ」になったら、基準値は超えない気がします。

意外だったのは、現時点で流通する手前で発覚しているところですね。

まぁ、行政としては最低限の「砦作り」なんでしょう。

全品検査しているかどうかは、「現場のみぞ知る」ですけど。


 しかし、魚は移動するから厄介です。

おまけに「食物連鎖」しますから・・・人間で止まったりするんですけど・・・


「ちーかま」大好きなんですけど、測ってから食べようかな と思ったりしちゃいます。

そう言えば、昨日カミさんの実家から「奄美のバナナ」をもらったので、β線を遮蔽した状態で30分ほど計測しましたが、何も検出されませんでした。

バナナってK-40が結構多いはずと思ったら、γ線のみだと約10ベクレル/Kqなんですね。

自作のベクレルモニタのパラメータに100Bq/KqのK-40が設定してあったので、未検出であたりです。

で、パラメータを0にしてβ線込みで計測し始めたら・・・400ベクレル/Kq超えてます。

今度は重量を入力し間違えました。(苦笑)

なかなか食品の計測は難しいですね。特にGM管での計測となると、このK-40との戦いになります。


因みに「奄美大島」のバナナは、台湾バナナです。(小さいんです)

バナナか枯れ落ちた山のことを、方言で「バシャヤマ」と言うのですが(確か)、「ブサイク」の事を「バシャヤマ」と言います。

 この、ばしゃやま!

と奄美出身の人に言われたら、怒って良いです。w

2012年8月26日日曜日

原発事故に備えて

ガイガーカウンターを製作したり、食料品の測定をしたり、色々やってますが、今回のように原発事故が身近で起きた場合、もし測定器が無かったら・・・


スマートフォンを使った線量計 アプリを入れていれば、ちょっとは安心ではないでしょうか。


原理は、スマートフォンに付いているカメラのCMOSセンサを利用して、放射線を検知する というものです。

カメラを光を通さないような黒いテープでふさいで、可視光でない光子(放射線)をセンサーで拾って、ソフトで処理するということですね。

紫外線は波長が長いので、深部まで到達しないから、たぶん関係ないでしょう。(と思う)

まぁ、あくまで緊急避難用として、携帯に入れておけば、妙なゲームよりは役に立つでしょう。

買ってみようかと思ったら、iPhone用で85円・・・Android版は見つかりませんでした。

あるのかな・・・

2012年8月24日金曜日

愛知県民として・・・

愛知県の「がれき」の受け入れが見送られました。

  非常に寂しいです。

「お金」絡みの茶番にしか思えません。

国のリーダーシップは、もはや皆無である事は事実ですが、地方までとは・・・

「がれき」を受け入れないから寂しいと言っているわけでなく、こんなグダグダするなら、最初から「受け入れない」と言わず、「受け入れる」と言った事が寂しいのです。


「がれき」より、「食品」の方が分かり難いじゃないですか。どーするつもりでしょう。

スーパーで「放射能」という文字を見た事が無いです。

何だか、原発事故も無かった事にしてしまう民族なんでしょうかねぇ。

これだけは自覚していただきたい。


  放射能は時間が解決してくれるモノではありません!


たぶん、「島」の話しも時間で解決するシナリオなんでしょうけど、被災地の方達が望んでるのは「スピード感」です。

いや、国民全体が「スピード感」を望んでるのではないでしょうか。


政権に対しては、完全に「危険厨」です。

2012年8月21日火曜日

安全厨と危険厨

放射線、原発の話し(情報)の中で、度々出てくる「安全厨(あんぜんちゅう)、危険厨(きけんちゅう)」というコトバですが・・・

まぁ、これはネット上の「2ちゃんねる」からきているネット用語ですね。

厨 = 中毒 のような感じでしょうか。(ちょっと違う気もしますが)

要するに、事故後の放射能に対して極端に危険視する方を「危険厨」と呼び、その逆を「安全厨」と呼ぶわけです。

原発にしても放射能にしても、単純に「Yes」「No」で割り切れる問題でもないと思うのですが、自分が感じた方向に向かって、「何かをする」という事が大事なんでしょうね。

原発反対なら、「デモに参加する」「節電をする」

原発賛成なら、安全対策(放射能対策も含めて)を具体的に説明・・・説明だけじゃダメですね。

  「放射能除去装置」 でも造らないと納得しないでしょう。


私は原発に関しては・・・代替のエネルギー国策がはっきりすれば無くせば良いと思います。


  すみません。電気が無いと仕事にならないもので・・・


かと言って、自分で自転車こいで発電しながら仕事する体力も無いですし。


放射線に関しては・・・どちらかと言えば「危険厨」よりでしょう。

「放射性物質」自体は危険だからです。← これ、間違ってませんよね?

でも、「福島が危険」とは言いません。「放射性物質がある場所は危険」とは言います。

以前も書きましたが、自分が病気した時に、「リアルタイムレントゲン」の検査を3回ほど受けました。

背中の脊柱菅に造影剤を入れて、その流れをリアルタイムにレントゲンで映し出す検査です。

私はほぼ裸、先生達は完全防御・・・流石に危険を感じました。

原発事故が起きた時に感じた恐怖感は、この時のことから来たのかも知れません。


さて、あなたは 安全厨 ですか? 危険厨ですか? 

2012年8月9日木曜日

年間100mSvは本当に安全?

完全にご無沙汰していました。

只今、「GM菅で食品の放射能測定」という課題に取り組んでいまして、バタバタしています。

「増税」と「原発事故の究明」と「オリンピック」が重なって、すっかり被災した方々の情報が途絶えているように感じます。

「福島は安全!」  「福島は危険!」 と両派が入り乱れて、ぐちゃぐちゃになってるような気がします。

安全なところもあり、危険なところもあるわけです。


  だって、原発敷地内は、どう考えても危険ですから。


「事故で放出された放射性物質が安全か危険か?」 という質問に対しては・・・


  「危険です。」 と答える方が多いはずです。


この部分で議論すれば、無理が無いのに、「福島」というくくりで話すからおかしくなるんでないかい? と日々思っています。

なんだか、今日の新聞に、「年間100mSvは安全だ」とか「タバコの方が危険だ」とか書いてあったと思うんですが、根拠が無いんだから、「わかりません」と言っておけば良いのに。


  毎日、11μSv/hの放射線を浴び続けても、安心なんでしょうか・・・

11μSv/hと言えば、ガイガーカウンターは「ピー」と鳴りっぱなしな状態です。

空間線量で、この値という事は、相当な量の放射性物質があるという事ですから、そっちの方が怖いです。

あなたは、10,000ベクレル/Kgを超えたものを、口に入れる事が出来ますか?

私は、そこまで行くと怖いです。


空間線量の議論より、そのもととなる物質が「どこにあるのか?」を議論し、その部分のみを危険区域とするハザードマップの作成が必要ではないでしょうか。

何度も言っていますが、β線も計測しましょうよ。

私の周りなんか、どこ測っても、ほとんど空間線量と変わりません。